AJIBUTSU Professional Professional02

若い頃から新規物流センターの立ち上げ等に参加。
天性の進取の精神で、常に新しいことを目指す、
現場のプロフェッショナル。

生産物流事業部長(2017年9月現在)
1990年入社
穴水 滋人

AJIBUTSU Professional Professional03

若い頃から新規物流センターの立ち上げ等に参加。
天性の進取の精神で、常に新しいことを目指す、
現場のプロフェッショナル。

生産物流事業部長(2017年9月現在)
1990年入社
穴水 滋人

Career

1990~1995年:三宝運輸(情報システム室)
1995~2000年:横浜営業所(配車業務・事務職)
2000~2002年:横浜物流センター(事務職)
2002年    :関東ドライ主管部(事務職)
2002~2003年:川崎物流センター(事務職)
2003~2006年:総合配車センター(事務職)
2006~2007年:川崎物流センター所長
2007~2010年:味の素出向
2010~2011年:業務企画部
2011~2012年:営業強化班
2012~2014年:加工食品営業部第二グループ長
2014~2017年:東海エース物流代表取締役社長
2017年~現在 :生産物流事業部長

Introduction

穴水滋人には汗のイメージがない。
そのスーツ姿は涼しげでスタイリッシュだ。だが本人は「現場でみんなと一緒に汗をかくことが大好き」と語る。
「現場では、ここは押さえておかないとだめだ、といった嗅覚が大事。それはさんざん鍛えらました」と続けるが、その嗅覚は天性のものでもあるのだろう。
そこにこれも天性の「進取の精神」がプラスされる。現場で培った「粘り」と「責任感の強さ」も備えている。それゆえ若い頃から新規プロジェクトや物流センターの立ち上げに抜擢されてきた。
いま、さらに大きな責任をその双肩に担い、「また何か新しいこと」に挑戦中。
スタイリッシュなのはスーツ姿だけではなかった。

「夢を考えろ」と言われたので、夢みたいなことを考えていた。

穴水は三宝運輸(味の素物流の母体となった3つの会社のひとつ)に入社して間もなく情報システム室に配属された。ここでは当時最先端のプログラミング言語であるCOBOL(コボル)を使って、自動倉庫のシステム開発やメンテナンスなどが行われていた。

大学では経営情報学科に籍を置き、AI(人工知能)を始めとする情報処理理論は学んだが、「プログラミングの経験はないし、特にコンピュータに強かったわけではない」と穴水は言う。

「試採用期間中は周りの方が話しているプログラミング言語が解らず、正直、採用は無理かなと思っていたのですが、本採用までにはほぼ理解できるようになり、安心した記憶があります」

穴水は、情報システム室に勤務していた5年間に、LT-21班を4ヵ月のあいだ兼務したことがある。
LT-21(Logistic Tokai 21)とは、三重県の四日市市に建設された新倉庫の、来たる21世紀にふさわしい活用法を開発するプロジェクト。当時の社長の英断で若手が起用され、「通常の業務にプラスできる何か新しいことを発案すること」とのテーマが課せられた。
白羽の矢が立ったのは、それぞれシステム系、陸運系、通関系を得意とする若手3人。穴水は情報システム室での手腕を買われてシステム系を担当した。

当時のプロジェクトリーダーの常務から、
「『いろんな発想を持て! 夢を考えろ!』と言われたので、いつも夢みたいなことを考えていましたね」と穴水は当時を懐かしげに振り返る。
本人は強く否定するが、このときから、会社が新規に何かをやるときには、その担当候補の一人に穴水の名が挙がるようになった。

配車業務にはパズルを完成させたときのような快感がある。

入社から5年経った1995年、穴水は現場を希望し、横浜営業所で配車業務に携わることに。その魅力を尋ねると、「ジグソーパズルを完成させたときのような快感!」と即答した。

一方に大量の荷物があり、一方に複数の配達先がある。配達先にはそれぞれ時間指定がある。採算も考えなくてはならない。複数台のトラックをどう回すか。それぞれのトラックにどのような順番で荷物を積み込み、どのようなルートを走らせれば効率的か……。

「このようなピースをうまく組み合わせて仕事を予定通りに終わらせたときには、本当に達成感がありました」と穴水。さらに「配車業務には、お客さまやドライバーたちと対応する楽しさもありました」と付け加えた。

配車業務に携わっていた2002年、穴水は後に所長となる川崎物流センターの立ち上げに参加した。
同センターは、自動倉庫をメインにした物流センターで、当時、東洋一の規模を誇った。

「自動倉庫には、AIやロボットによる自動ピッキングなど、当時最先端のテクノロジーの導入が計画されていました。我々の仕事は、保管規模2万枚ものパレットにいかに効率よく保管するのか、どのように車輛に積込むのか、搬送・ロボット積み付けをAIに考えさせるというもの。なかなか面白い仕事でしたよ」と穴水。
この「面白い仕事」のメンバーに選ばれたのは、言うまでもなく、これまでの実績が評価されてのことだった。

味の素出向は最もエポックメイキングな出来事。本当に多くのことを学んだ。

総合配車センターに勤務していた2004年、広範囲にわたる関東エリアでの配送ネットワークの管理やトラブル時の対応などが認められ、穴水は基幹職(課長)に昇任した。
そのときの気持ちを聞いてみると、「これからは、社外で人と会う時には会社を代表する意識が必要だし、部下の育成も考えなければと思いました」との答えが返ってきた。この頃から穴水に基幹職としての自覚が生まれたようだ。

2006年には、先述したように、川崎物流センターの所長に就任。39歳とまだ若い年齢での所長就任だった。100人を超える部下を指揮する重職だが、それゆえに、これまでのように現場で実務業をやるだけにはいかなくなった。「それが歯がゆかったし、一緒に汗を流したかった」と言う。現場が大好きな穴水ならではの言葉である。

穴水にとって、これまでで最もエポックメイキングな出来事が、2007年の味の素への出向だった。現場から味の素への出向は会社史上、初めてのことだという。

味の素では、物流関連の企画・運営に携わる部署に勤務した。
味の素グループには、味の素を始め、味の素AGF、味の素冷凍食品など食品グループ会社があり、それぞれに物流を統括するセクションがある。穴水はこのようなセクションの責任者と協働し、共同プロジェクトや新規案件での物流スキーム(枠組み)の構築などを経験していく。

「現場しか知らなかった私が、SCM(サプライ・チェーン・マネジメント:複数の企業間で統合的な物流システムを構築し、経営の成果を高めるためのマネジメント手法)の最初から最後までを経験でき、物流という仕事を改めて俯瞰することができました。人的ネットワークも広がりました。ここで得たものは本当に大きかった」

穴水は物流マンとして、さらに一回り大きく成長した。

特殊な事業形態のなかで、新しいスキームが構築できないか、日々勉強中。

2014年、穴水は47歳で東海エース物流の社長に就任する。歴代の社長の中で最年少だった。
「会社として若返りを図ろうとする流れの中での就任です」と穴水。もちろんそれもあるだろうが、若くして身につけたマネジメントを評価されたことは想像に難くない。

順風満帆なステップアップに見えるが、穴水は「周りに助けられながら無我夢中でやってきただけ」と振り返る。「ただ、現場で育ててもらった人間だからでしょうか、難しい注文を受けたときも、まずやることを前提に解決策を立ててきたのは確かですね」。
穴水が決して初めから「NO!」と言わないのは、そのバックボーンに現場で培われた粘りと責任感の強さがあるからだろう。

3年の間、東海エース物流で実績を残したあと、2017年に「生産物流事業部長」に就任。同事業部は、味の素物流に8つある事業部門のひとつである。穴水の双肩にさらに大きな責任が課せられた。

この生産物流事業部は、液体輸送や船舶での輸送など、アジブツのなかでも特殊な事業を受け持つ。その責任者である穴水は、この特殊な事業形態の中で、新しいスキームが構築できないか、日々勉強中だという。その進取の精神は天性のものかもしれない。

「そう言われれば確かに、入社以来、何か新しいことができないかなと常に考えてきましたね」

穴水が物流マンに望むこととは…

「何か新しいことができないか」「これは無駄だからこうしたらどうだろう」と、常に何かを変えていくイメージを持って欲しい。物流は、言われたことをやっているだけで満足する人間には面白くない業界だと思います。
たとえば、配車業務では毎日違うオーダーが来ます。昨日と同じオーダーが来ることはない。限られた数のトラックに、今日はどのように積み込めばいいかという変化を楽しみ、工夫する人間が向いている業界です。問題意識をもって、プラスアルファの改善ができる人には、楽しくてやりがいのある業界だと思いますよ。

穴水からの一言アドバイス

物流は社会のインフラとして必須な事業です。AIやロボットの導入がそうであったように、今後とも新しい技術が導入され続け、その業態はますます進化していくことでしょう。最終的には、いままでのようなメーカーの下請けはなく、パートナーとしてのポジションが確立されていくと思います。
いまは、コンシューマーへの商品提供を共通の目的として、メーカーと協働する業界への移行期にあると言えます。
食品に限らず、商品には必ず商流(お金の流れ)があり、商流があれば必ず物流があります。そう考えると物流は大きなビジネスであり、とてもやりがいのある業界であると思います。

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